スイングトレードとは、数日~数ヶ月程度ポジションを保有するトレードスタイルです。
「ポジションを翌日に持ち越す」という点において、スキャルピングやデイトレードとは全く異なる側面があります。
為替相場の根幹的な値動きスパンにも則しており、ポジションクローズの自由度が高いという点において、スイングトレードに勝るものはないと思います。
スイングトレードのメリットを紹介します。
為替相場の値動きは、1~3ヶ月程度を大きな節目のひとつとして動いています。そのため「効率よくポジション保有して、大きな節目で利益確定をする」ことを目指すのであれば、チャートの時間軸的な節目に合わせることができるスイングトレードに勝るものはありません。
要するに、「チャートの途中でエントリーして、その日の内にポジションクロースしなければならないデイトレード」に比べ、値幅の取りこぼしが少ないのが大きな利点です。
FXは平時であれば各FX会社の提供する狭いスプレッド幅で快適なトレードをすることができます。特に近年ではドル円スプ0.3銭は当たり前になっていますね。(極狭スプ)
こういった極狭スプレッド配信があるおかげでスキャルピングトレードなどは成立していますが、これはあくまで「平時」におけるスプレッドです。
FXでは、経済指標発表や要人発言などスプレッドが拡大する局面が存在します。経済指標発表はスケジュールを確認すれば事前に備えることができますが、例えば「○○外務相がドル高牽制の発言」「大手格付け機関が日本国債の格付けを引き下げ」など、予想して備えることのできない突発的なニュースも存在します。
こういった場合、スプレッドの急激な拡大によっって、ハイレバ取引中のスキャルピングなどは大損を喰らってしまうリスクがあります。
スイングトレードは時間軸が非常に長く、また基本的に低レバレッジ運用なので、突発的な為替変動要因に対して強い面を持っています。
スイングトレードはポジションの持ち越しが発生するため、毎日スワップポイントが付与されます。特に南アフリカランド円やトルコリラ円など高金利通貨ペアを買い保有する場合、外貨預金のように金利を受け取ることができます。
ただし、あくまで金利(キャピタルゲイン)はおまけのようなものなので、為替差益(インカムゲイン)に重点を置いてトレードするようにしましょう。
スイングトレードのデメリットには何が挙げられるか。
FXは土日が休場のため、金曜日終値と月曜日始値との間に価格乖離(窓)が開くことがあります。基本的に窓自体の発生確率は低く、開いても50pips以内で収まる場合が多いですが、数年に1度くらいの頻度で400pipsクラスの特大窓が開くこともあります。
そのため、「週明けの窓」による損失リスクを減らすための低レバレッジ運用が必須です。
スイングトレードは時間間隔が長い分、トレード結果が出るまでに数日~数ヶ月程度の時間を要します。そのため、「数ヶ月もポジション保有したのに結果的に損してしまった」など心理的な落胆が大きいのが特徴です。特に結果を求められるFX専業トレーダーなどは、予想が外れたときに自信を失いやすい。
またデイトレードやスキャルピングのように、レバレッジを活かして資産をモリモリ増やすことは基本的に不可能です。
為替相場の値動きスパンに沿うのであれば、スイングトレード目線でポジションを持つのが最良です。
ただし、「複利でモリモリと増やすことはできない」「結果が出るのに数ヶ月掛かる」など、デメリットも大きいのが難点です。
私はデイトレードを主軸としていますが、値動きの予想自体はスイングトレード目線で判断しています。たとえデイトレードであっても、週足辺りから短い足にチャート形を落とし込んでいくので、スイングトレードの時間間隔で値動きを予想することは非常に大切です。