スキャルピングとは、scalp(薄く頭皮を剥ぐ)という単語から来ている言葉で、文字通り細かな利益を積み重ねていくトレードを指します。
1日に何十回もの取引を繰り返し、1~5pips程度の利益をかすめ取る。
必然、1回のポジション保有時間は短くなる傾向にある。
特に、高速でスキャルピングを繰り返す行為を秒スキャなどともいう。
スキャルピングには様々なメリットがあります。
スキャルピングの土俵となる時間軸は主に1~15分足など短いものが中心です。時間軸が短い分、デイトレードやスイングトレードに比べて取引機会が格段に多いのが特徴です。
スキャルピングは時間を選ばないため、「サラリーマンが帰宅後に数時間だけスキャルピングで取引参加」といったことも可能になります。原則ポジションの翌日持ち越しもないため、日中は仕事に集中することができます。
スキャルピングトレードは、勝った利益を次のトレードに上乗せすることで、資産を雪だるま式に増やせるポテンシャルを秘めています。レバレッジ次第ですが、例えば直近トレードで5万円勝てば、その勝った分の5万円でより多くの枚数(取引単位)を次のトレードで張ることができます。
あくまで机上の空論ではありますが、ポテンシャルの大きさという意味では、デイトレードやスイングトレードよりも資産を増やせるスピードが速い傾向にあります。
「5pips程度の利益確定、5pips程度の損切り」という狭い値幅における勝負を前提にするのであれば、レバレッジを上げてハイレバレッジ取引をすることもできます。国内業者ではレバレッジ25倍が限界ですが、スキャルピング勝負に限定するのであれば、もっとレバレッジを掛けても大丈夫です。海外FX業者ではレバレッジ100倍以上も珍しくなので、そういったハイリスク・ハイリターンな勝負を仕掛けることもできます。
※ただし破産リスクが高くなるので、元手にある程度恵まれているトレーダーは、あえて危険を冒す必要はありません。
スキャルピングは取引回数が非常に多く、1日に100回を超える取引を繰り返すトレーダーも居ます。取引の試行回数が増えるため、短期間で勝ちに収束させることができます。(※安定して勝てる実力を身に付けているトレーダーならば)
逆に1ヶ月~3ヶ月程度ポジションを保有するスイングトレーダーの場合、勝負が決するまでの期間が長いため、月単位で負けてしまうことも十分起こり得ます。(※専業トレーダーは精神衛生上、よろしくない)
スキャルピングのデメリットについて。
FXの取引コストは実質的にスプレッド分のみですが、例えば「5pips程度の利益確定、5pips程度の損切り」という狭い値幅でスキャルピングをする場合、取引コストが占める比率が相対的に大きくなります。
(例 5pipsの利益に対してスプレッド0.3pipsは取引ストが大きい)
スキャルピングをする場合、経済指標発表によるスプレッド拡大は避けたいところです。経済指標発表時にはスプレッドが5~30pips程度に広がるため、それだけで損切りラインに引っかかる場合もあります。経済指標以外にも、突然の格下げ報道、要人発言、一部通信社の報道など、相場の乱高下を発生させる要因は様々あります。
スプ死
スキャルピングは難しいです。
私はFX歴14年を超えますが、スキャルピングトレードは技術的に最後に習得できました。
(デイトレード → スイングトレード → スキャルピングトレードの順)
為替チャートは15分足など短いチャート足でも機能しますが、私の場合、損切り幅が5pips以内とかなり狭いため、ポジションを持った瞬間に利益が出ているくらいのピンポイントエントリーが出来ないとかなり厳しいです。
多分、損切り幅を甘く設定するとスキャルピングは成り立ちません。損切り置かずに適当にエントリーして適当に利益確定するのは論外。(コツコツドカンで爆死する典型)
スキャルピングは疲労が溜まります。
私も昼間からバリバリ取引してた頃は、1日に100回以上スキャルピングを繰り返したこともありました。ただし、翌日まで疲労が残ってしまうので、「毎日スキャを100回以上繰り返して資産倍増」なんてのは机上の空論です。(体力的に無理)
特に大事なところ。
個人的には、無理して習得する技術でもないのが正直な感想です。
費用対効果があんまり良くないんだよね、すんげー疲れるし。